(1)減損・仕損とは
総合原価計算において、投入量合計(月初仕掛品数量 + 当月投入量)と産出量合計(完成品数量 + 月末仕掛品数量)を比較し、産出量合計のほうが少ない場合は、歩減が生じている。歩減の原因には、減損(waste)と仕損(spoilage)が考えられる。減損とは、製品の加工中に原材料の一部が蒸発、粉散、ガス化、煙化などの原因によって消失するか、または製品化しない無価値な部分が発生することをいう。また、仕損とは、製品の加工に失敗し、一定の品質や規格を満たさない不合格品が発生することをいい、その不合格品を仕損品という(原価計算基準27)。
総合原価計算では、歩減に対する損失(減損費と仕損費)を考慮して計算する必要がある。減損費は、減損の発生までにかかった原価を集計して計算する。また、仕損費は、仕損品原価(仕損にかかった原価)から仕損品評価額を控除して計算する。
~標準原価計算での仕損・減損~
正常仕損費等は、やはり月末仕掛品・完成品に負担させます。
仕損等はその量に対する損失ですので、材料等の単価には影響がないはずです。
だから、単純に考えれば、その仕損費等の金額は標準単価×その量となります。
ここで、2通りの考え方があります。
1.平均的に仕損等が発生しているのであれば、
その仕損等の発生する分だけその消費量を増加させればいいという考え方。
消費量(材料の量など)が増えるという事は、標準原価が増えるという事です。
[ 例 ]
次の資料により、正常仕損率の分だけ増やした単位当たり標準原価を求めなさい。
製品の単位当たり標準原価:4,000円(正常仕損費含まず)
直接材料費:@100円×10kg=1,000
製造間接費:@300円×10h=3,000
正常仕損率:良品に対して5%
標準原価:4,200円
材→@100円×(10kg×1.05)=1,050
加→@300円×(10h×1.05)=3,150
2.仕損等は発生した地点により負担させるところが違うのだから、
仕損等は標準原価を別に求め、特別費として加算するという考え方。
[ 例 ]
次の資料により、減損が1/2で発生する場合と、終点で発生する場合の
それぞれの場合の減損費の単位当たり標準原価を求めなさい。
製品単位当たり標準原価:4,000円(正常減損費含まず)
直接材料費:@100円×10kg=1,000
加 工 費:@300円×10h=3,000
正常減損率:良品に対して5%
終点で発生する場合の正常減損費:200円
4,000円×5%=200
1/2で発生する場合の正常減損費:125円
材→1,000円×5%=50
加→3,000円×1/2×5%=75
正常仕損等が一定地点で発生する場合には、月末仕掛品がその地点に
到達しているかどうかにより、その正常仕損等の量が決められます。
(仕損等の発生地点に到達してもの)×正常仕損等率
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