脚本:池野みのり
落ち着いて!落ち着いて!あっ
怖い!怖い!怖い!はぁ~
あ~き、消えた。こっちまで焼けしまうと思ったわい
訓練とは言え、ああ、怖かったね
桜、何やってるんだ
な、永沢
もっと真面目にやれよ!今のがもし本当の火事だったら、どうするんだ
お兄ちゃん、すみませんね
次の方
おっと
今の子は確か家が火事になった
うん、永沢家大変だったもんね
まるちゃん!
うん、ああ、たまちゃん
こんにちは。
さあ、今日はたまえが訓練している姿を張り切って撮るぞ
お父さん
へへ、おじさん相変わらずだね
よし、では次の方
じゃね、まるちゃん
うん、頑張って
そうだ、頑張れ!たまえ
もう、お父さんも一緒にやるんだよ
[---1---]、写真って撮ってたりして
ま、まさか
お父さん、真面目にやってください
一枚だけでも
いい加減にしてよ!お父さん
暑かったでしょう?防災訓練二人ともお疲れ様でした
ここ静岡は地震が起こりやすいといわれておるし、防災訓練は大事じゃからの
消防の人も言ってたよ、「日頃から準備しておくのが大事」だって
備えあれば憂いなしじゃ
お母さん、うちは大丈夫なんだろうね
緊急の時の荷物は一応リュックに用意してあるんだけど…はっ、でも非常食の賞味期限確かめといた方がいいわね
そうだよ、しといてよ
せっかく持ち出しても、食べられないじゃの
今見てくるわ
はっ、そうだ!皆自分がいざという時持っていく荷物用意しておこうよ
持って行く荷物
そうだよ、それぞれもしもの時に持っていけるように準備しておいた方がいいよ
そうじゃなぁ、よし!早速わしらも荷物を作ろう、婆さん
あ!やっとこうかの
そうだね、あたしも絶対無くしたくない宝物とかあるし,ちょっと入れておこうかな
けっ
けっじゃないよ、お父さん,お父さんも防災意識を高めて、緊急用の荷物点検しといた方はいいよ
「[---2---]」
分かった、分かった、やっとこう、やっとこう
「何でやんね!なななな」
まったくお父さんには関わってらんないね
迷うなぁ
どうしたの
あんただったら、どっち持って逃げる
へへ、どっちでもいいじゃないの?好きな方にすれば
どっちも好きだから、困ってるんじゃない
やっぱこっちのサイン入りの方かなぁ
サインだって別に本物じゃなくて、印刷じゃん
煩い!いいの
お姉ちゃんも意外なもの持ってくね
ほら、避難してる時にこの秀樹見て元気出したり、それに暑い時の団扇代わりにもなるし、役に立つよ!きっと
よし、あたしも準備しよう。先ずは何を持っていくか書き出してみよう。非常食とかラジオなんかお母さんが詰めてるから,他の物っと
調べてみたら、やっぱりいくつか賞味期限が切れそうな物があって,明日新しいものを買ってきて入れ替えて置くね
よかったね、気が付いて
これもまる子と爺さんが防災訓練に出てくれたお蔭じゃの
あたし達が桜家の未来を守ったんだね、お爺ちゃん
人は役に立ったかの
後はラジオ、電池、薬箱、蝋燭、ライター、通帳、印鑑、懐中電灯、小銭それにスリッパ、タオル
さすがお母さんじゃなぁ
そういう爺ちゃんは何持ってくの
わしが着替えと
うん?その汚い紙の包み何
これは大事な思い出の物じゃ
髪の毛
そうじゃよ,まる子がもっと小さい時わしにこれをくれたんじゃ
へえ
「お爺ちゃん、これあげる」
「うん?何じゃ、まる子」
「まる子の髪の毛」
「いいのかい」
「うん。まる子の毛はすぐ伸びるけど、お爺ちゃんの伸びないもんね」
「有難う、まる子や」
あれからこれはお爺ちゃんの宝物として大事にとってあったんじゃ
そうなんだ,そんなに喜んでくれるなら、もっとあげればよかったね
違うんじゃよ、髪の毛だからじゃないじゃ。あの時のまる子の気持ちがわしは可愛くて可愛くて…わしにはこれは大切な物なんじゃよ
お爺ちゃん
うん、分かるよ、お爺ちゃん。私も秀樹の下敷き荷物入れたもん
「大事な物人それぞれである」
まる子、あんた又ずいぶん荷物多いわね
そうかなぁ
あんまり重いと、反って持ち出せないからの
そうだよ、本当に必要な物だけにしておきなさい
余計な物を詰めすぎたんじゃないの
どれ、見せてご覧
何入れたの
何これ
籠だよ
だから、籠ってこんな嵩張るもの何に
じゃ、ほらね、もしかして商店街で
商店街
例えば,はっと気付いたらお店の物がお菓子とか、玩具とかさ、道にばらばらと落ちてるかもしれないから、それを拾ったら、お得かなぁって
はっ
袋より籠かなぁって
呆れた子ね
籠持たなくてよろしい
へえー
うん?これは何よ
見てる通り縄跳びだよ
何で縄跳びなんか
もしかしたら、ほれ、富士山が噴火したりしたら、サワリパークの猛獣が逃げてこっちまで来るかもしれないじゃん。えへん!猛獣を手懐ける
1
時に鞭にするんだよ!ねっ、絶対必要じゃん
バカじゃない
これもなくてよろしい
何でさ
やあだ、浮き輪じゃない
今度はどんな理由で
こりゃ皆はそうかっていうよ。洪水になった時用だよ。浮き輪があればさ、ねっ
お!まる子、それは凄い
でしょう、でしょう
空気抜くよ
何でよ?せっかく膨らませたのに!もしもの時、のんびり空気入れてる時間なんかないんだよ。だから、初めから膨らませておこうと思って。
他には
もうないみたい
まる子がいざという時持ち出したいのは籠と縄跳びと浮き輪だったってわけね
見事に無駄なもんばかりだね
人がせっかく作った緊急用の荷物を!一生懸命考えたのに!どこがダメだというのさ?絶対に必要な物ばかじゃんか
「よし、後でお母さんに内緒で籠と縄跳びと浮き輪、わしの荷物の中にこっそりいれてやるぞよ、まる子よ」
ええ
ヒロシ、先からお前はずっとそこでテレビばっかり見ておったが
ええんだ、ええんだ、荷物は用意してくれてんだろう?他に特別に持って行きたいもんねえからよ
まる子だってこんなに智慧を絞ったっていうのにの
そうだよ!頑張ったよ、私は
やあだ
じ、地震
ほ、本物だ
母さん、台所火は
だい、大丈夫です
コタツから離れろ!皆卓袱台の下へ入れ!座布団頭!よし
お、治まったみたいだね
もう紐も揺れてないよ
大丈夫でしたか?お爺ちゃん、お婆ちゃん
大丈夫じゃ
吃驚したの
ニュースやってねえかなぁ
「ただ今発生した地震による津波の心配はありません」
はあ、一安心だなぁ
ちょっとお父さん、見直したよ
ああ
本当、お父さんてきぱき
2
してたよね
あの一瞬に戸まであげてくれるなんてね
へへん、避難口の確保、常識だ
一家の長って感じじゃだの
さすがわしの息子じゃ
今頃何言ってやんね、やる時は俺はやる男よ!知らなかったか
知らなかった
わしも
ちぇっ、酷えなぁ
お父さん
出すなら、出すって一言言ってよ
屁ぐらい出す時俺は出す男よ
もう、ごめんね、秀樹
下敷き役に立てるね、備えあれば憂いなしってこのことだね、お姉ちゃん
耐えてね、秀樹
<終わり>
お化けは怖くて嫌だけど、可愛い河童とかなら会ってみたいなぁ
虹の麓に河童の国とかあったりして
へえ?ともえ川で河童を見た人がいるって、本当?それ誰
次回のちびまる子ちゃんは
「まる子、カッパに思いを寄せる」、「虹をみよう」の二本だよ
お楽しみにね
1
てなずける(テナヅケル)【手懐ける】
(他下一)〔人間・動物を〕うまく扱って、自分の思う通りに動くようにする。
驯服(动物)。
2
てきぱき(副)―と;―する;
ぐずぐずしないで、手早く△処理(処置)したり
対応したり
することを表わす。果断。